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田川市美術展開催中 しぇいたろうが描いた山本作兵衛の魂展

しぇいたろうが描いた山本作兵衛の魂展

著名なイラストレーターである黒田征太郎氏が、山本作兵衛氏の炭坑記録画に感銘を受けて、作品を見ながら制作した「しぇいたろうが描いた山本作兵衛の魂」全115点を田川の商店街内の「街なか図書館・美術館に」展示します。

山本作兵衛とは?

やまもとさくべいは福岡県出身で、1892年〜1984年まで田川で活躍した炭鉱労働者・炭鉱記録画家。
日本で初めてユネスコ記憶遺産(世界の記憶)の登録を受けた人。

1892年(明治25年)、福岡県嘉麻郡笠松村鶴三緒(現・飯塚市)生まれ。7歳から父について兄とともに炭鉱に入り、立岩尋常小学校を卒業後、1906年(明治39年)に山内炭坑(現・飯塚市)の炭鉱員となった。以後、採炭員や鍛冶工員として、筑豊各地で働きながら、日記や手帳に炭鉱の記録を残した。福岡県田川市にある炭鉱事務所の宿直警備員として働き始めた60代半ばに、「子や孫にヤマ(炭鉱)の生活や人情を残したい」と絵筆を取るようになり、自らの経験や伝聞を基に、明治末期から戦後にいたる炭鉱の様子を墨や水彩で描いた。余白に説明を書き加える手法で1000点以上の作品を残した。主要作は画文集『炭鉱に生きる』(1967年)。「ヤマの絵師」として知られた。1984年(昭和59年)、老衰のため死去、92歳没。

国内初のユネスコ記憶遺産
田川市は当初、市内に残る旧三井田川鉱業所伊田竪坑櫓など炭鉱遺産について「九州・山口の近代化産業遺産群」の一環として世界遺産登録を目指していた。2009年10月に選考から漏れたが、関連資料として紹介した作兵衛作品の記録画は、現地調査した海外の専門家らから高く評価された。このため、作兵衛作品を保管する田川市と福岡県立大学は、ユネスコ記憶遺産登録を目指すこととし、田川市が所蔵する福岡県指定有形民俗文化財584点を含む絵画585点と関連資料(日記6点、雑記帳や原稿など36点)と、山本家が所有し同大学が保管する絵画4点と関連資料(日記59点、原稿など7点)を合わせた計697点について、市と大学共同で2010年3月、ユネスコ本部(パリ)に推薦書を送付した。2011年5月25日に国内初の登録を受けることが決まった。

日時:

3月中旬~5月中旬  火~土  10時~15時

問い合わせ:

田川市美術館  0947-42-6161

場所:

【~3月上旬まで】後藤寺商店街内街なか図書館・美術館(旧レディスファッションメープル)
【3月中旬~5月中旬】伊田商店街内街なか図書館・美術館(旧喫茶ギャラリーにちゆう)

後藤寺商店街内街なか図書館・美術館(旧レディスファッションメープル)  福岡県田川市本町7−18

伊田商店街内街なか図書館・美術館(旧喫茶ギャラリーにちゆう)  福岡県田川市伊田町13−9